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トータルヒーリングスペースRUACH[ルーア]心のセラピストAZUのしあわせになるメッセージ

いつもこころに芸術を

ニューシネマパラダイス」という映画の完全オリジナル版をみた。 89年イタリアの映画。 89年は私にとって印象深い年だ。 大学を辞めた翌年で、芝居漬けで、人生に疲れ果てていたころ。 芝居は絶好調にもかかわらずあと一歩でいつも結果がついていかない。 大学のあるとても素敵な先輩が この時の芝居のダンスシーンの振り付けをしてくた。 今もアフリカンダンスなどでご活躍なさっている。 彼女がこの映画を絶賛していたことを覚えている。 当時ヒットしていたフィールドオブドリームズというハリウッド映画と比較して 「もう、おとなとこどもくらいの差よ」とおっしゃっていた。 深みが違う、と。 20年以上が経ってもすばらしい。 完全版で、前半から中盤過ぎまでは俄然良くなっていた。 なんだ、こういう映画だったんだ、改めてすごい、という感じ。 ところが終盤で、あれれ、となってしまった。 ちょっと陳腐な恋愛映画みたいなテイストになって 世界がぐっと小さくなってしまった。 すると前半に積み上げた美しいピースが しょぼんとちっぽけなものになってしまい そればかりか、全体に流れていたダイナミックで美しい時の流れが 澱みに変わってしまった。 前半に投げた伏線のどれをどのように終盤で拾うのか。 あえて拾わなかったことで時の流れとともに消化され、 昇華しているだろうと捉えられていたものが そこへの執着のおかげで この映画の醍醐味であった時間の流れというマジックが死んでしまった。 結果、ラストですべてを救い上げていた仕掛けが 完全版では極一部しか救っていないことになってしまう。 完全版にありがちなこととはいえ残念。 人生においても 網羅することより 何を捨てるか、ということは その質の決め手になるのだろうな、と 仕方なく教訓を得てみた。 まだ観ていない方はぜひ短いバージョンをご覧ください^^


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