例えば、空の雲に良し悪しはありません。 でも時には暗雲立ち込める悪の予兆のように 時には夕日をまとった最高の芸術のように 私たちの心には映ります。 実際に大雨を降らせ、災害を引き起こし人命を脅かします。 でも来る日も来る日も空の雲に怯えるという人はあまりいません。 心の中のお掃除が進んでいくと 良からぬフィーリングが消えてなくなり 人生は、絶好調のあの勢いのあるいい気分ばかりになると考えている人も多いと思います。 だから、なぜまたあの不確かで混沌とした気分のような時に 戻らなければいけないんだろうと人は考えてしまいます。 実際は、お掃除が進むと、過去の思い込みが手放され いわゆる「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というような現象がなくなっていきます。 坊主は坊主、袈裟は袈裟、と識別できるようになるということですね。 すると、今日はお天気が悪いなー、憂鬱だわ、だってお天気が悪いと 洗濯物は乾かないし出かけるのもなんだか億劫だし何がこうなって、あーあ、…という ネガティブなストーリーによる推測がなくなり ああ、今日は雲が多いなー。あれ、随分涼しいな。…さて、 じゃあ久しぶりに長袖を着てみようかな、雨が降ってもいい靴ででかけよう、 日焼け止めは今日はいらないや、らくちん、洗濯は今日は室内干しでいこう、…という風に ただあることだけになっていきます。 本当に小さなことです。 でも、スタートラインが違うことでその次に起こることへのレスポンスが 随分違ってきます。 次にあなたは、ぬかるみにはまってこける運命にあるとして 前者のあなたならお天気を恨むかもしれません。 後者なら、多少はへこむけれど、笑ってtwitterにつぶやいて終わりかもしれません。 次第に両者の持つ観念の質は違ってくるでしょう。 お掃除が進むと、過去の出来事からの推論によるストーリーから自由になります。 そしてその推論から未来を限定しなくなります。